スマートフォンとは
「スマホ」の愛称で中高生からお年寄りまで親しまれ、ここ数年の携帯電話市場をすっかり席巻した「スマートフォン」。一方で、従来の携帯電話(フィーチャーフォン)は「ガラケー」(=ガラパゴスケータイ)と通称されるようになり、すっかり影が薄くなってしまいました。とはいえ、未だに「自分はガラケーですが」という方も多いはず。そうした皆さんのために、改めて「スマートフォン」について解説していきましょう。
スマートフォンとは何なのか?
スマートフォンの“スマート”は、“賢い”という意味の“smart”が語源です。その名の通り、電話だけでなくコンピューター(パソコン)の機能を持ち、インターネットとも親和性が高い多機能携帯電話のことを総称したものです。一昔前にはPDA(Personal Digital Assistant=携帯情報端末)がトレンド化した時期もありましたが、そのPDAと携帯電話がミックスされた端末だと考えれば分かりやすいかもしれません。
単に高機能なだけでなく、WindowsやMacOSのような汎用OSを搭載しているため、ユーザー自身が好きなソフトウェア(=アプリ)をインストールすることで、使いやすく自由なカスタマイズも可能となります。そこが“賢い”という部分にあたるわけです。
スマートフォンの仕組みは?
スマートフォン用の汎用OS(=モバイルOS)には、大きく分けて「Android」と「iOS」の2種類があります。ほかのOSもありますが、市場では事実上、両者のどちらかを選択することになります。iOSを搭載したiPhone以外は、Android端末だと思っても差し支えないでしょう。
AndroidはGoogle社が開発したOSで、Windows PCとの親和性が高い。iOSはApple社によるOSで、Macとの連携に優れるという違いがあります。もちろん、WindowsユーザーがiPhoneを使っても、MacユーザーがAndroid端末を使っても、なんら問題はありません。
スマートフォンでできることは?
スマートフォンでできることの筆頭は、やはり「快適なインターネット環境」。従来の携帯電話(フィーチャーフォン/ガラケー)では、パソコンと同様にインターネットサイトを閲覧することは難しく、携帯電話に特化したiモード、EZweb、Yahoo!ケータイなどの専用サイトを閲覧することが主流でした。そのため情報量や使い勝手に難もありましたが、スマートフォンならパソコンと同じサイト(=画面)を見ることができます。
電子メールの送受信や、文書作成・閲覧、写真・ビデオ・音楽といったマルチメディアファイルの撮影・視聴・再生も、パソコンと同じ感覚。カレンダー機能や住所録も同様で、データをパソコンと共有することも簡単です。パソコンと100%同じことができるわけではありませんが、スマートフォン1台で様々な機能の多くを「いつでもどこでも」使うことができる、まさに“賢い”携帯情報端末なのです。
また、インターネットなどを通じてソフトウェア(=アプリ)をダウンロードすれば、使っているパソコンと同等の環境をスマートフォン上に構築することも簡単です。パソコン用ソフトウェアの多くがスマートフォン用アプリもリリースしているはずなので、気になる方は事前に調べてみましょう。
応用的な利用法としては、スマートフォンを中継し、パソコンやiPadなどのタブレット端末、ゲーム機などをインターネットに接続する「テザリング機能」も便利です(利用不可な機種もあります)。スマートフォンが、インターネット接続に必要なモデムにもなると考えれば分かりやすいかもしれません。
こうした環境構築に欠かせないインターネット接続も、スマートフォンならば不安はありません。携帯電話回線を通じた接続はもちろん、大半の機種が無線LAN(=WiFi)対応なので、街中に急増している公衆無線LAN用アクセスポイントも有効活用できます。屋外では携帯電話回線や公衆無線LANを利用し、屋内では家庭内LANの無線LANに接続するなど、状況に応じた接続方法を使い分けることで、通信料金の節約も可能となります。
スマートフォンの通話機能は?
これからスマートフォンへの乗り換えを検討している方には、“携帯電話”として使う場合の電話機能も気になるところです。スマートフォン登場当時は通話品質(スピーカーとマイクの品質)に難があるとも言われましたが、現在は改良が進み、従来のフィーチャーフォン/ガラケーと遜色ない通話が可能です。別項目で解説しているIP電話機能により、通話料を節約できるメリットも見逃せません。
「スマートフォンは通信・通話料が高い」と思われがちですが、@niftyの「次世代ローコストスマホ」NifMoなどのサービスを賢く利用すれば、従来と変わらない料金で、より便利な機能を体感できるはずです。ユーザー個々の工夫や創意が使い勝手に反映される点も、スマートフォンの魅力と言えるのですから。