ペアリングとは
NifMoのスマホセットでもASUS製ZenFoneシリーズが高人気なように、スマートフォンの購入を考える際、Bluetooth対応機種を選ぶ方が増えています。キーボードやヘッドフォンといった機器をスマホと無線でつなぐことで便利な使い方を実現してくれます。Bluetooth対応デバイスを使い始めるには、最初に「ペアリング」設定を行わなければなりませんが、どのようなものなのでしょうか。
ペアリングとは何なのか?
Bluetoothといえば、何といっても大容量データの高速通信が特徴です。Bluetooth接続がいち早く脚光を浴びた音楽再生でも、スマートフォンとスピーカーやヘッドホンにケーブルがない便利さは、一度経験すると有線接続に戻れなくなります。ZenFoneのようにハイレゾ音源再生機能を備えた上級機種なら、その機能を存分に活用できることでしょう。
Bluetooth機器同士の接続には、「ペアリング」と呼ばれる認識作業が必要となります。電話をかける際に互いの電話番号が必須なように、双方の機器情報をリンクし合わなければ使えないわけです。
ペアリングは、一度行えば互いのBluetooth機器情報を記憶してくれます。ただし、何らかの理由でペアリングが解除されてしまった際は、再度、行う必要があります。
また、ペアリングする機器は複数を設定できます。「マルチペアリング」と呼ばれる機能です。スマホ毎に設定された最大登録数を超えた場合は、ペアリング履歴が古い機器から削除されます。
Bluetooth機器をペアリングすると何ができる?
ペアリングが完了すると、Bluetoothで接続された互いの機器が相互利用できるようになります。
では、ペアリングを行わなければどうなるのでしょう。
1対1の認証ができていないため、複数のBluetooth機器が混線してしまうのです。電車内でBluetoothイヤホンで音楽を楽しんでいると突然向かいの人が聞いている曲が流れ込んでくるなんてことも。ペアリングとは、その名の通り、「1対1のペアを作る」機能だと考えればわかりやすいかもしれません。
Bluetoothのペアリングには、「マルチペアリング」を拡張した「マルチポイント」(同時ペアリング)という機能もあります。わかりやすく言えば、「同タイプの機器を同時に何台も繋げられる」機能です。1台のヘッドセットにスマートフォンとフィーチャーホン(ガラケー)をBluetooth接続すれば、どちらへの着信も受けることができるわけです。
1台のヘッドセットに、スマートフォンとiPadなどの音楽再生プレイヤーを同時接続することも可能です。スマートフォンに着信があればiPadの音楽がフェードアウトし、通話が終わると音楽がフェードインしてくれます。フェードアウトとフェードインの再生位置は同じなので、通話中に好きな曲が終わり、次の曲に移ってしまうこともありません。
マルチポイントが可能な接続台数は、機器の仕様に「通話1:音楽1」などと記された「同時ペアリング数」項目を見れば確認できます。
Bluetooth機器のペアリング設定は難しい?
ペアリングでは、PINコード(暗証番号)の取得&入力、リンクキー(認識キー)の生成が行われます。とはいえ、こうしたキーをいちいち入力する必要はありません。すべて自動で行われるため、PINコードやリンクキーを意識する機会はほとんどないでしょう。
ペアリングの方法は接続機器によって異なりますが、概ね以下の手順で行います。
(1)接続機器をペアリングモードにする(方法は取扱説明書に書かれています)
(2)スマートフォンなどのBluetooth設定をONにする
(3)画面に接続機器が表示されるので、有効にする
ところが、ペアリングが完了しているはずなのに、機器が正常動作しないこともあります。「ペアリングは難しい」といわれる所以ですが、大半はペアリング解除~再起動~再設定で解決します。その際には、上記のPINコードが正しく表示されているかどうかも確認しましょう。
時には電波干渉など外的要因がペアリングを妨げるケースもありますが、違う場所ではあっさり成功することも珍しくありません。あせらずに、落ち着いて作業しましょう。