技適マークとは
日本国内で使用できる携帯電話やスマートフォンには「技適マーク」が付いています。このマークがない無線機器の利用は違法となる恐れがあるので、新しい端末、特にSIMフリーのスマートフォンを購入する際は確認が不可欠です。
技適マークとは何なのか
技適マークとは、電波法が定める技術基準を満たした無線機器に付けられるマークのこと。これにより技術基準適合証明、技術基準適合認定のいずれか、または両方の認証を受けていることが証明され、日本国内での使用が可能となるものです。
総務大臣が認めて公示した一部の例外を除き、一般に利用される無線機には必ずこの技適マークが付いており、携帯電話やスマートフォン、タブレット、PHSなども例外ではありません。
技適マークのない機器を使用するとどうなるか
技適マークが付いていない端末の使用は電波法違反となります。通話やデータ通信はもちろんのこと、BluetoothやWi-Fiを利用した通信もすべて違法行為にあたりますので、事前の確認が不可欠です。技適マークのない携帯電話やスマートフォンを利用すると、摘発・懲罰の対象となります。
なお、電波法違反を犯すと、以下のような罰則を課される場合があります。
- 1年以下の懲役または100万円以下の罰金
- 公共性の高い無線局に妨害を与えた場合は、5年以下の懲役又は250万円以下の罰金
未遂罪も処罰の対象です。
大勢の人が利用する電波。認証を受けていない機器を使用することで、周囲の電波を妨害してしまう可能性もあるので、新しい機器を購入した際は、使用前に必ず技適マークがあることを確認してください。海外から輸入されたSIMフリー端末は特に注意が必要です。
なお、2016年5月21日より、条件付きで技適マークのない端末の使用が可能になりました。海外の端末に、やはり海外の通信会社で契約したSIMを挿し、データローミング設定で日本の携帯キャリアの回線に接続することも理論上可能に。ただしこれは、海外在住者や日本を訪れる外国人に向けた措置。日本で暮らす方には適用されません。
技適マークはどこにある?
技適マークのある場所は機種によってまちまちですが、バッテリーを外した所に記載されている場合が多いようです。技適マークは、円の下半分、もしくは左下に郵便マーク(〒)をあしらったデザイン。その横には、技術基準適合認定の設計認証番号(T)と、技術基準適合証明の工事設計認証番号(R)が記載されています。
技適マークは必ずしも端末本体に貼られているわけではありません。iPhoneのように、設定メニューから認証情報を確認できるケースも。たとえば、iPhone 6では、「設定」→「一般」→「情報」→「法令に基づく情報」→「認証」で技適マークのチェックが可能です。
端末を買う前に確認すべきこと
各キャリアが販売する携帯電話やスマートフォンについては、「相互接続性試験」をクリアし、問題なく使えることが確認されているので特に心配はいりません。
気になるのは、SIMフリーの端末。中古スマホの中には、海外から輸入されたモデルも多く、なかには日本の国内基準を満たしていない場合もあります。通販や個人売買で手に入るものは要注意。たとえ日本でおなじみの機種やiPhoneであっても、海外ルートで入ってきたものは、技適マークがない可能性があります。
SIMフリースマホの購入を検討する際は、型式もしくは名称から、技術基準適合証明等を受けているかどうかを事前に確認するのも一手。詳しくは、総務省の「電波利用ホームページ」内、「技術基準適合証明等を受けた機器の検索」をご確認ください。