携帯キャリアとは
携帯電話の普及とともに、今や日常会話でも頻繁に聞かれる「キャリア」。多くの皆さんが日常会話でスマートフォンなどの話をする際、よく使っている言葉のひとつだと思います。ところで当たり前に使っているキャリアという言葉ですが、一体どういう意味なのでしょうか?
携帯キャリアとは何なのか?
キャリアという言葉を使う時、NTTドコモ、au(KDDIグループ)、ソフトバンクモバイルの3社を「三大キャリア」と称することも多く、「携帯電話会社=電気通信事業者」を意味する用語だということは、なんとなく皆さんもご存知だと思います。
ここでいうキャリアは、経歴などを意味する「career」ではなく、「運び手=carrier」が語源とされています。情報が載った無線電波を「キャリア・ウエーヴ」(carrier wave)と呼ぶことも、携帯電話会社がキャリアと称されるようになった要因だといわれています。
一般には「携帯電話会社=キャリア」という認識が広まっていますが、厳密には固定電話なども含めた電気通信事業者を総じて「キャリア」と称するため、三大キャリアをはじめ全国各地の電話関連企業は、すべて「キャリア」となります。
携帯キャリアにはどういうところがある?
スマートフォンや携帯電話に限定したキャリアとしては、先の三大キャリア以外にウィルコム、イーモバイルなどもありましたが、両者はソフトバンクモバイルのブランド・Y!mobileに統一されました。また、古くから携帯電話やPHSを利用してきた方には、IDO(日本移動通信/auの前身)、ツーカーセルラー(KDDIグループに吸収合併)、DDIポケット(ウィルコムの前身)なども、懐かしいキャリア名として記憶に残っているかもしれません。携帯電話・PHSの黎明期(90年代)~普及期(00年代前半)には数多くのキャリアが存在したものの、今や三大キャリアに統一されたと言っても差し支えないでしょう。
ほかにも聞き覚えがあるキャリアとしては、AT&T(アメリカ)やVodafone(イギリス)といった海外の事業者もワールドワイドな展開を行っています。Vodafoneは、かつてJフォン(ソフトバンクモバイルの前身)を母体に、日本国内に事業進出した時期もありました。
携帯キャリアとMVNOは違う?
大手キャリアの回線を利用したMVNOサービスが人気を集める現在は、かつての「キャリア=ブランド」という概念が失われつつあるとも言えます。@niftyが提供する次世代ローコストスマホ「NifMo」など、各MVNO事業者は大手キャリア(NTTドコモ)の回線を使用しているため、その信頼性は従来の大手キャリアと同等です。キャリアにこだわるのではなく、「どのサービスを利用しているのか」が重要な時代になってきたとも言えます。
従来のスマートフォン&携帯電話料金は、大手キャリアによる通信網設備の維持コストが反映されるため、どうしても割高になりがちでした。また、キャリア数社のサービス内容や料金設定は横並びになりがちな傾向がありましたが、MVNOサービスの登場により、こうした常識は覆されることになりました。「キャリアよりもサービス」というコンセプトは、それだけユーザーライクな時代となった証でもあるといえるかもしれません。